パキシルでは離脱症状が起きることがあります。服用はいきなりやめず、徐々に減らしていくことでリスクを抑えられます。

離脱症状ってどんな症状

離脱症状とは、抗うつ剤の服用を急にやめたときに生じるさまざまな症状のことです。

たとえばパキシルの場合、脳内のセロトニン量が低下するために、そのことが原因でさまざまな症状が引き起こされることがあります。

詳しい症状については項を変えて解説しますが、不安感やイライラ感が高まるような精神的な症状や感覚が過敏になる症状に加えて、身体的な症状が出ることもあるようです。

抗うつ剤の使用をやめる場合には、離脱症状が起こるかもしれないことを考えて適切なタイミングと減薬スケジュールを守って行うことを心がけましょう。

パキシルでは離脱症状が起きやすい?

急に服用をやめることで、心や体の不調が訪れる「離脱症状」は、抗うつ剤の注意すべき性質のひとつとされていますが、特にパキシルはそれが起きやすいという説があります。

それは本当なのでしょうか?

結論から言えば、特にパキシルが突出して離脱症状を引き起こしやすいというわけではないようです。

そもそも離脱症状という症状が医学的に発見されたのが、パキシルも属しているSSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)が世に出てからのことだったということで、「SSRI=離脱症状が起きやすい」という説が生まれたものと考えられます。パキシルは代表的なSSRIのひとつなので、そこから「パキシルを使うと離脱症状が起きやすい」という説につながったのでしょう。

とはいえ、パキシルだから特別起きやすいというわけではありません。

また、離脱症状はきちんと対策を取ることで避けることが可能です。

どんな事が起こるのか?

パキシルの服用を急に取りやめる、具体的にはシャットアウトするように一切飲まなくなる、そのことによって起こる離脱症状には、以下に挙げるようなさまざまな種類のものがあります。

心身ともに調子を崩すことが考えられるので、注意が必要です。

吐き気・嘔吐

離脱症状の中でも、特に代表的なのがこちら。消化器官(胃腸など)が調子を崩すことで、吐き気を催したり嘔吐してしまったり、といった症状が現れます。ほかにも、食欲不振になったりすることがあるようです。

また、そのほかの身体的症状としては頻繁なめまい、ふらつきといったことが挙げられます。

万が一、離脱症状を起こしてしまった場合にはめまいやふらつきが起こることを考え、外出時には注意する必要があります。特に車の運転などは要注意。控えたほうが良いでしょう。

不眠

不眠症になってしまう、または悪夢を見てしまうというのも離脱症状の代表的な症状です。

不眠症の中には、なかなか眠りにつくことができなかったり、朝起きるまでに何度も目が覚めてしまったり、たっぷり寝たいのにすぐ起きてしまい、そこから朝まで寝られなかったり……とさまざまな種類のものがありますが、特にパキシルの離脱症状として現れることが多いのは入眠障害。

寝つきが異常に悪くなってしまうということが考えられます。

ふるえ

自律神経に異常をきたすことでさまざまな症状が現れるというのも、離脱症状の注意すべき特徴のひとつです。たとえば、特に思い当たることがないのに、手足といった体の末端部が震えることがあります。

また、寝ているときに手足が異常にムズムズして眠れなくなってしまうというのも離脱症状のひとつです。

入眠障害(不眠症)が症状のひとつとして挙げられますが、手足のムズムズ感もこれを助長すると考えられています。

そのほか、自律神経が働かずにしゃべりにくくなってしまうということもあるようです。

倦怠感

全身がだるくなって何もやる気が起こらない、という倦怠感に悩まされてしまうことがあります。

ただし、このだるさは精神的な倦怠というよりも、どちらかといえば身体的な倦怠感になるようです。物理的に手足がだるくて重くて動かないという症状です。「インフルエンザのような」と表現されることもあります。

実際、倦怠感のほかにも筋肉痛や、頭痛といったまさしくインフルエンザのような症状も併発することがあるようです。

離脱症状を防ぐ方法

離脱症状は、パキシルをある段階でパッと飲まなくなってしまう急激な断薬によって起こる症状です。

というわけで、これを防ぐには何といっても薬を減らすときはすぐに全部やめてしまうようなことがないよう心がける必要があるといえます。

たとえば半年前後の時間をかけ、ゆっくりと減らしていくことを考えるといいでしょう。

有効成分パロキセチンの含有量を、たとえば1ヶ月ごとに10~20mgずつ減らしていき、最終的には薬をやめるという減薬スケジュールを組んで、長期的に行っていくということです。

医師と相談しつつスケジュールを決めていきましょう。

ちなみに、パキシルは飲み始めて4週間未満ならまだ急にやめても離脱症状は出ないといわれていますが、この場合も一応、医師に相談することをおすすめします。